ふすま・障子のリフォーム
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和室の名脇役である襖や障子をリフレッシュ
襖・障子のリフォームのサイン
和室の建具として壁面の広い割合を占めるふすまや障子は、和紙でできているため、年々黄ばみや汚れが目立って来ます。汚れを放っておくとカビが発生して下地まで劣化させてしまったり、破れた箇所から隙間風などが入って断熱性を損ねてしまうこともあります。
こんな症状が出てきたら、そろそろふすま・障子のリフォームのタイミングです。
- 最後の貼り替えから10年以上経った
- 茶色っぽくなってきた・黄ばみが気になる
- 汚れやシミが目立ってきた
- ふすま紙や障子紙が破れた
- 和室の印象を替えたい
また年末年始やお客様が集まるタイミングに合わせて貼り替えるのもおすすめです。清潔感のある和室は、おもてなしの場にふさわしい雰囲気を演出してくれます。
和室における襖の役割
襖（ふすま）は、和室において部屋を仕切る建具として平安時代に生まれ、長く日本家屋の建具として親しまれてきました。開閉したり取り外すことで、部屋の間取りを自由に変えられる点も特長的です。ふすま紙の柄や色合いを変えることで和室全体の印象を手軽に新しくすることができます。
襖（ふすま）と襖紙（ふすまがみ）の種類
襖の種類
ふすまの構造は、木枠に和紙やベニヤを貼り、上からふすま紙を貼ることで仕上げられています。ここでは代表的な3種類のふすまをご紹介いたします。
本襖（ほんぶすま）
本襖は下地材に格子を使っており、4層ほどの下貼り材の上に、ふすま紙を貼った構造です。上から押してみると、柔らかな質感の下に格子の凹凸が感じられます。和室と和室、和室と押入れなどを仕切るために使用され、開閉しやすいよう軽量にできています。
戸襖（とぶすま）
戸襖は下地材にベニヤ板を使っており、その上に下貼り材＋ふすま紙を貼った構造です。板材が入っているためしっかりとした手触りで重量があり、主に洋室と和室を仕切るために使用されます。
ボード襖（ボードふすま）
ボード襖は下地材に段ボールやスタイロフォーム、発砲スチロールを使っており、下貼り材・ふすま紙を貼った構造です。とても簡単な構造ですが、軽量で安価なことが特長です。集合住宅やマンションなどに使用されます。
襖紙（ふすまがみ）の種類
襖紙には、色や柄以外に厚みや密度、製造方法によってグレードが分かれています。
コープ住宅では下記4種類のグレードをよくご案内しています。
- 新鳥の子：標準的なグレードの襖紙。機械漉き和紙。
- 上新鳥の子：「新鳥の子」よりもグレードの高い、機械漉き和紙。
- 鳥の子：伝統的な手漉き和紙で拡張高い。新鳥の子と区別するために「本鳥の子」と呼ばれることも。
- 新紗織：格子状の糸を入れて強度を高めた織物襖紙。絵柄は機械印刷です。
他にも、ご予算に合わせたさまざまなグレードの襖紙を取り扱っています。和室の用途に合わせてご相談ください。
襖（ふすま）のリフォーム方法
襖のリフォームは主に「襖紙の貼り替え」か、枠ごと変える「新調」の2パターンです。工期の目安は
●貼り替え お預かりして3～4日
●新調 採寸後約2週間
となります。
価格は基本的に「襖紙の種類」で変わります。ただし、運搬に手間がかかる場合や（高層階など）や規格外サイズの場合などは別途費用がかかりますので、お見積りの際、確認させていただきます。また引手の交換も可能ですので、お気軽にご相談ください。
和室における障子の役割
障子も襖と並び、日本の伝統的な建具で、光を柔らかく取り入れる役割を担っています。格子＋和紙という構造によって、日光を和らげつつ室内に取り込むことで、風合いのある明るさを演出します。また、障子は空間を仕切る機能もあり、プライバシーを守りつつ視覚的な広がりを感じさせることができます。
障子の構造とリフォーム方法
現在でも純和室には、窓や間仕切りに障子が使われていることがほとんど。
窓に取り付ける障子は「内障子」と言いますが、障子に張られる和紙は目隠しの役割はもちろんのこと、直射日光を程よく取り入れ、室内に拡散させ、部屋全体を均一な明るさにします。
障子は細い木枠に格子を組み、和紙を貼って仕上げるシンプルな構造です。コープ住宅では障子のリフォームにつきましては「貼り替え」と「新調」を承ります。工期についてはふすまと同じく
●貼り替え お預かりして3～4日
●新調 採寸後約2週間
となります。
また障子の印象を左右する障子紙については、また障子の印象を左右する障子紙については、耐久性のある「タフトップ」が人気です。ほかにもコストパフォーマンスに優れた「普通紙（厚口）」や、美しさが際立つ「手すき和紙」など幅広く取り扱っています。
洋室にも合う和モダンな雰囲気のふすま・障子
リビングや寝室にも洋室が多い現在のお住まいでは、和室だけテイストが違っていて、部屋として使いにくい、ということはありませんか？しかし障子や襖を貼り替えることで、洋室と隣り合っていても違和感のない和室を演出することができます。
控え目で明るい色ならジャパンディスタイルにも
まず馴染みやすいのが、控えめなベージュやアースカラーです。
襖や障子は、日本建築ならではの「余白の美」を演出する重要な要素です。柄や色を控えめにすることで、和室ならではの広々とした空間を演出できるほか、他のインテリアとの調和も取りやすくなります。
また最近流行しているインテリアのテイストに、「北欧」と「和」を融合させた「ジャパンディスタイル」があります。和室の襖もベージュやアースカラーを選ぶことで、自然素材の明るい家具が映えるお部屋として生まれ変わらせることができます。
壁紙や木目調デザインの「洋風ふすま」
より洋室との一体感を高めたい方には、「洋風ふすま」がおすすめです。下地材はふすまと同じですが、表面に貼る材料が木目調の化粧シートや壁紙のような素材感のふすま紙など多岐にわたります。閉めたときにリビングや廊下から違和感があまり感じられません。
また、表側は木目調シート、裏側はふすま紙といった仕様の引き戸もあり、閉めているときもインテリアとして洋室に馴染みやすいです。
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洋風戸襖引戸_洋室側からのイメージ（YKKAP カタログより）
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洋風戸襖引戸_和室側からのイメージ（YKKAP カタログより）
光を取り入れられるガラス入り引き戸
最後に紹介したいのが、ガラス窓やガラス入り引き戸へのリフォームです。すりガラスや格子入りなど、デザインのバリエーションが豊富で、採光性を確保しながら空間をやわらかく仕切ることができます。自然光を取り込みやすく、部屋全体が明るく感じられるほか、ガラスの清涼感が洋室とのつながりを演出し、洋室から見ても統一感のあるインテリアに仕上がります。プライバシーを守りつつ開放感をもたらす点も魅力です。
襖や障子に代わるリフォーム
最近では洋室にも調和するよう、伝統的な襖や障子に代わる建具やリフォーム方法も注目されるようになりました。コープ住宅でも施工例の多い事例を、いくつかご紹介します。
格子デザインの内窓
断熱・防音対策として注目されているのが、格子デザインの内窓です。障子のような和の雰囲気を保ちながら、現代の住宅性能を満たす仕様になっています。サッシも樹脂なのでカラーバリエーションが多く、工事にかかる時間も短いのでおすすめです。
二重窓として機能するため、冷暖房効率の向上や防音対策、また防犯対策としても効果的です。
ウッドブラインド／和風プリーツスクリーン
襖や障子の代替として、ウッドブラインドや和風のプリーツスクリーンも注目されています。木製のブラインドは和室にも自然に溶け込み、調光性に優れながらも高級感を演出できます。プリーツスクリーンは、和紙調の素材を用いることで障子のような柔らかさを再現し、現代住宅でも和の趣を感じられる空間演出が可能です。どちらも開閉の自由度が高く、省スペース設計のため、和モダンなリフォームにぴったりの選択肢となっています。
思い切って間仕切りなしの空間に
寝転がれる畳空間は欲しい、でも部屋を広く見せたいというときは、建具や壁をなくしてしまい、畳の空間だけ残すこともできます。段差のないフラットな畳だけの空間はバリアフリーの観点からもおすすめ。また、建具を撤去しても和室だけ小上がりにすることで、ちょっと腰掛けることもできるようになります。
