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2020.05.28

福祉リフォーム/救出しにくい扉

内装福祉リフォームスタッフのつぶやき現場レポート

こんにちは、甲南事務所福祉介護リフォーム担当の村上です。いつもホームページをご欄頂きありがとうございます。

神戸市在住のM様。3年程前に鎖骨下動脈狭窄症(さこつかどうみゃくきょうさくしょう)を発症し、昨年には、脳梗塞も発症され、現在は、左右の肩の可動域制限(動かせる幅の制限)があり、力が入りにくい状態です。歩行状態は、すり足で、小刻み歩行となり、歩行中にふらつきが見られます。その為、歩行時には何かを持たないと転倒の危険性があります。

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そのような身体状況のために、現在のトイレの扉(画像①)が、トイレの中に開くよう(内開き)になっており、万が一、トイレの中で転倒をしてしまうと、扉を開けることが出来ず、救出が困難になることを危惧されていました。

画像①

 

そこで、私は、介護保険の住宅改修費という制度を使用し、扉を外に開くようにすることをご提案させて頂きました。

完成をした写真(画像②)をご覧いただくと、扉を吊っている(吊元と言います)向きはそのまま(扉の右側)にして外に開く形で工事をさせて頂きました。

 

画像②

 

しかし、実は、当初、私の提案は左側に吊元を持ってくる案だったのです。

それは、トイレの入り口部分に縦手摺を計画(画像③、④)し、扉を開けてすぐに手摺を持てるようにと考えた結果でしたが、話し合いを進めていく中で、利用者様が、「やはり、吊元を右側にしてほしい」とおっしゃられ、私がその理由を尋ねると、

「左側に吊元を持ってくると、トイレから出て洗面台で手を洗おうとした時に、一回完全に外に出て扉を閉めないと、手が洗えない。やっぱりトイレの中からの動作を実際してみるとそっちの方が生活する上では楽やわ」とおっしゃり、その言葉に私自身、「はっ!」となりました。

画像③

画像④

 

それは、「扉を開けて、直ぐに手すりが握れるから安全だ」という理由で、私は提案をしていました。

しかし、この時の私には、「実際の生活場面や動作を想像する」という意識が抜けていました。

この点に関しては、長年の経験で「いけるだろう」という慣れなのか、慢心なのかは分かりませんが、改めて、利用者様の言葉に勉強をさせて頂いた事例です。

 

私たち、リフォーム業界は、介護リフォームも含め、例えば、テレビや洗濯機のように電気屋さんに行けばその商品が分かる、という業界ではありません。

特に、介護リフォームにおいては、手すりのサンプルはあるものの、実際の壁に取付けて試してみることが難しいために、如何に私たちが、その利用者様の身体状況を見て、そして、生活に寄り添い、その場面や動作をどのくらい想像出来るのかによって、これからの生活動作の結果が大きく変わってきます。

「大半がそうだから今回も大丈夫」は間違いで、この介護業界において、利用者様は様々なご病気を抱えており、動作は本当に100人いれば100人とも違います。そして、当然、住環境も違います。

だからこそ、今回の事例でこの点を改めて痛感させて頂きました。

これからも、介護リフォームの専門として、利用者様やご家族様の生活の場面をより想像し、笑顔で、寄り添える立場でありたいと思います。

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制度の事や、手すり一本でのご相談、お気軽にお問合せを頂ければと思います。

 

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